ひそひそまつり

日々のことをひそひそと。

ひらめき

朝、電車の中でイヤホーンを耳にいれ
首を動かしてリズムをとっている学生がいた。
彼は突然その動きを止めて
鞄から紙と色鉛筆を取り出した。
そして、最初は色鉛筆の緑色を持ったのだが、
少し悩み、赤色に持ち替えた。
それからおもむろに紙になにかを書き出した。
そこには“お好み焼き”と書かれていた。
彼はしばらく自筆の“お好み焼き”を
じっと見つめ、
納得したようにそれの下に
おそらく自分の名前であろう“けんたろう”と
丁寧に書いた。
紙に書かれたそれらの文字はなにかのひらめきだったのであろうか。
とにかく興味深い時間であった。