ひそひそまつり

日々のことをひそひそと。

妖気

天気予報通りの雨降り。
近所のパン屋さんへ行き、
イートインで珈琲を飲んでいた。
しばらく客は僕一人だったが、
子供連れのお客さんがきて、
パン屋のおじさんに
くるみあんぱんはありますか、
と聞いて、
どうやらあったらしくて
喜んでそれを買って帰った。
そういうのを目の当たりにすると、
自分もそれが欲しくなるもので、
帰りにくるみあんぱんを
探してみたのだが、
さっきのが最後にひとつだったみたいで、
なくなっていた。
珈琲の清算をしようとレジへ行くと
パン屋のおじさんの後頭部あたりの髪の毛が
げげげの鬼太郎が妖気を感じた時に
なるような寝癖がついていた。
そういえば、僕もそんな風な寝癖がついていると
指摘されたことがあったことを思い出した。
パン屋を出ると、雨は止んでいた。