ひそひそまつり

日々のことをひそひそと。

飛行機

飛行機に乗った。
小学生の頃以来で実に20年ぶりぐらいだと思う。
何せ空港に行く事なんて滅多にないもので、
乗る時にどういう手順になっているのかよくわからず、
一人おろおろとしていた。
周囲の人に聞きながら
なんとか保安検査場を通り過ぎ、
搭乗口へ行くとこれから乗り込む飛行機が停まっていた。
対面して不安になってしまう。
「本当にこれが空を飛ぶのだろうか」と。
先日ある人が話していた事を思い出す。
「飛行機というのは皆の“飛ぶんだ”と信じる気持ちで
空を飛んでいるのだよ」
何を言っているんだろうか。そんな筈はないじゃないか。
そんなのとっても非科学的でナンセンスだ。
いよいよ飛行機に乗り込み、
救命胴衣の付け方の説明がなされ、
それを真剣に聞いた。
そして、飛行機が動き出す。
滑走路を走る、ベルトを締めるようアナウンスが入る、
速度が上がり、加速を付け、飛行機は空へと向う。
「飛行機は飛ぶんだ」
やはりそう強く思わずにはいられなかった。