ひそひそまつり

日々のことをひそひそと。

挨拶

お墓まいりへ行く。
お供えの花とお世話になっているご住職に
お渡しするお酒を持っていく。
ご住職の家の呼び鈴を押すと、
奥さんが出てきて下さった。
「もお私も84歳になったから、
1日の半分くらい記憶がなくて、
何やってんだかすぐ忘れちゃうのよ」
なんて言いながらも、
たくさんお話をして下さって、
最後には
来年もがんばりなさいよ、なんて
声を掛けてもらって、
お元気そうで何よりだと思う。
帰りに近くのパン屋さんに寄る。
いつもはおばさんが声を掛けてくれるのだが、
僕が帽子を深く被っていたせいか、
全然気付かなくて、
ちょっとレジで咳払いをしてみたり、
財布にお金をゆっくりめに入れてみたりしたけど、
やっぱり気付いてもらえなかったので、
帽子を脱いで
「今年も一年ありがとうございました。」
とお伝えした。
「帽子なんか被ってるからわかんなかったわよ」
と言われた。
店の皆様にも一年ありがとうございました、と挨拶。
帰り際に「来年もがんばって」と言われた。
来年もがんばるのだよ、
とよく言われた日だった。