頸動脈

帰りの電車の中で
「モー将軍」を読む。
モー将軍が草を食む時の
優雅な顎のこなしについて
想像する。
首筋に一本優れた幹のような
頸動脈があらわになって
咀嚼するたびに
それを見ている人は皆
地球がまわっていることの
確かな手応えを実感するという。
優雅だ、優雅だなあ、と
思い耽ってる内に
居眠りをしてしまう。
降りる駅で目を覚まし
慌てて電車を降りた。